(日本語) ブルキナファソのボボ族によるおひつじの仮面です。この仮面は、モチーフの実物に近い具象的な表現が特徴です。力強い仮面が多いなか、こちらは比較的ご自宅に取り入れやすい容貌をしています。 彫り込まれた柄は、赤、白、黒の顔料によって色分けされ、強調されています。赤はラテライトという赤土、白はカオリンという粘土鉱物による色で、どちらもその土地の土からとれる顔料です。 15世紀には、ボボ、ブワ、グルンシ族をはじめ数多くの民族集団をまとめたモシ王国が成立したため、それぞれが影響を与え合い、時とともに同化していきました。この歴史の接点により、各地の造形美術や慣習には多くの共通点がみられます。 ボボ族の仮面作りは、農民と鍛冶屋が担っています。ボボの社会において、鍛冶屋は目に見えない精霊が見えたり、人にはない神秘的な力など、超自然的な力を持つ男たちと考えられています。鍛冶屋だけが作る木の仮面や、農民が作る一日限りの植物製の仮面などがあります。