Craft

Raffia mobile and craftsマダガスカルのモビールとラフィア雑貨

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マダガスカルのラフィア

この動物モビールは、マダガスカルというアフリカの島で作られました。マダガスカルの手工芸品は、アフリカの中でも非常に洗練されています。豊かな自然に恵まれ、フランス植民地だった影響からか、色柄のセンスに優れ、すぐにでもお家で使える品がたくさん作られる雑貨大国です。素材に使われるラフィアは椰子の一種です。島のあちこちに生えるラフィアは、色鮮やかに染められ、バッグや帽子などの雑貨になります。人々はナイフで葉の裏の膜を剥ぎ、中の柔らかい繊維を取り出します。ラフィア繊維は、薄くて柔らかいため手触りが良く、くしゃっとした皺が魅力的。美しいつやを持ち、素朴ななかにも上品さが感じられる素材です。

動物モビールの魅力

ラフィアのモビールは、色とりどりの動物やビーズがゆらゆら動いて目を楽しませてくれます。ラフィア繊維を巻いて作った動物は犬、鳥、しまうま、ご当地のものだとワオキツネザルなど形も色もいろいろで、同じ色柄のモビールは二つとしてありません。全てが一点ものなので、ぜひ皆様のお気に入りを探してみて下さい。

このモビールは赤ちゃんへのプレゼントにも人気です。生まれたばかりの赤ちゃんの目は、まだぼんやりとしか見えず、だんだん色や動くものが見えるようになります。そのとき、目の前に色鮮やかなモビールが揺れていたら、とっても素敵ですね。

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1/廃タイヤで地元向けに水汲み袋を作る工房。2/カラフルなマダガスカルの動物モビール。

Calabash dolls西アフリカのひょうたん人形

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すてきなもの、みつけた!

このひょうたんでできた首ふり人形は、西アフリカの作家さんによって作られました。日本の民芸品である「張り子の虎」のように、首にちょんと触れるとゆらゆらと首がゆれます。

アフリカのとあるギャラリーで、私はすみっこに佇むひょうたんでできたライオンに目を奪われていました。それときたら、佇まいが本当に可愛いらしくて、大好きだった絵本「ラチとらいおん」にでてくるらいおんのことを思い出しました。それから約一年後、やっとその作家さんと出会う事ができました。作家さんは三人組の男性でした。そのうちの一人は、子供の頃に人形づくりをはじめたこの道30年のベテランです。彼らは、それぞれの事情で足が思うように動かないため、協力しさまざまな工夫をして、人形の製作から遠方の木材調達までを自分たちで行なっています。筋肉隆々の腕から生み出される人形の表情はユーモラスで、見ているこちらがほっとする、柔らかな魅力に溢れています。穏やかで前向きな彼らの人柄が、そのまま現れているような人形です。

ひょうたん人形のできるまで

ひょうたんはアトリエの裏の畑でとれたものを使います。乾燥させたひょうたんに穴を開け、丁寧に中身を取り出し、木でできた手足や金具を取り付けます。熱した焼きごてでひょうたんに絵付けをしたら完成です。Sololaでは、人形に少しお化粧をしています。動物の毛を刈り揃え、西アフリカでとれたシアバターでひょうたんのツヤ出しなどをしています。ひょうたんは自然のものなので、大きさに個体差があります。表面に色むらやこぶ、斑点のあるものも中にはありますが、できるだけきれいなものを選別してます。ライオンの他に、うさぎの首ふり人形もございます。どれも表情が一つ一つ違うので、ぜひお気に入りの一体を見つけて下さい。

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1/ひょうたん人形の作品群。2/下処理をし乾燥させた素材のひょうたん。3/焼きごてによる人形の絵付け。

Embroidered teddy bears南アフリカの刺繍ぬいぐるみ

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南アフリカの刺繍ぬいぐるみ

このくまのぬいぐるみは、南アフリカの女性刺繍グループによって作られました。色とりどりの手刺繍で埋め尽くされた、贅沢なぬいぐるみです。女性たちの生み出す刺繍は想像力に溢れ、どれもとびきりおしゃれで思わず手に取りたくなる可愛らしさです。

南アフリカのこと

タウンシップと呼ばれる黒人居住区に住む女性達が、刺繍のデザインからぬいぐるみの縫製まですべて行なっています。南アフリカにはタウンシップを生み出したアパルトヘイト(人種隔離政策)という歴史がありました 。1994年にアパルトヘイトが撤廃されるにともない、それまでの白人•黒人•カラード(混血)という分類から、コイ、サン、コーサ、ズールー族などの民族別の分類が一般的になりました。職を求めて農村から都市に沢山の人々が流入し、都市の周辺には民族別のいわゆる「スラム」が形成されています。その後も、貧困や格差の問題は続いており、都心部は先進国に並ぶ発展ぶりですが 、都市の治安の悪化は続いています。
一方で、2010年度にはFIFAワールドカップが開催されたり、音楽、アート、食など多方面で南アフリカに各国の注目が集まるという動きもあります。豊かな自然、野生動物、美味しい食事とワインに綺麗なホテル、その点だけを取り上げるならばアフリカ大陸の理想郷とも言える素晴らしい所です。

刺繍グループのこれまで

このグループは、現地でクラフトショップを経営する白人女性によって組織されました。前職のアートビジネスで鍛えた審美眼を持つ彼女は、厳しい芸術市場ではなかなか感じられなかった、人との心の触れ合いや温もりのある品を南アフリカ各地で集めており、いつしかその趣味が仕事になりました。グループの女性達は専門家から刺繍を習い、ぬいぐるみの縫い方や計算などオーナーからあらゆることを学びました。このグループの特筆すべき点のひとつは、生産者の誰もがデザイナーであること。くまを彩る刺繍のデザインは女性たちが考え、自らの手で刺繍を施したものです。その独創的な刺繍はすべてが一点ものです。

しかし、その試みが初めからうまくいった訳ではありません。生活に苦しむ何の創作経験もない女性たちが、オーナーのサポートのもと才能を開花させるには時間と訓練が必要でした。オーナーの願いは、女性たちが誰かの考えたデザインを与えられるまま作るのではなく、みずからの手で美しいものを創造し、自分の力で食べていけるようになることです。クリエイティブな力を持つことは、彼女たちが価値のある商品を永続的に作れる術を得たことと同じであり、それこそがほんとうの自立であるという信念のもと、オーナーは彼女たちの隣に座り、秘められた力を引き出すことに努めました。

その努力が実り、いまオーナーは受注や布•刺繍糸の供給、そして資金管理の指導のみを行い、その他のクリエイティブな行程はすべて生産者にまかせているのだそうです。グループ創立当初は外部からの助成金を受けていましたが、今は自立し、近隣のタウンシップだけでなくジンバブエやコンゴ民主共和国からの貧しい出稼ぎ労働者も一緒にイスを並べて働いています。そうして、この美しい刺繍のくまが生まれました。

ほんとうのForward(前進)

この刺繍グループではHIVに感染した生産者も一緒に働いています。事実、南アフリカではHIV感染者が多く、いまだこの深刻な問題は解決されていません。しかし、オーナーはそのことを宣伝するようなかたちでぬいぐるみを販売したり、そのようなフィルターを通してグループや商品が評価されるのではなく、純粋に商品そのものの美しさや品質の高さに目を向けてほしいと望んでいます。オーナーはこう語っています。「この国で「かわいそうだから買ってもらう」時代は終わりました。自立し、美しいものを作って「それがきれいだから買う」が、これからのあり方です。」

グループの古参である女性は「ぬいぐるみ作りは私のすべて。始めてからすべてが変わったの。そこから得られる収入は私達に食事を、子供達に教育を授けてくれた」と語ります。女性達は、ぬいぐるみ作りによって、生活していけるだけの収入を得て、これまで何度も失ってきた自信や誇りを取り戻し、ついに自らの足で歩みだしました。

くまの他にも、刺繍のハート型クッションや、猿のぬいぐるみなど、見ているだけで笑みがこぼれる作品を生み出しています。ハートのクッションには、「心をつなぐ」ものづくりをするという思いが込められています。ほんとうの自立とは何か?その答えを私に教えてくれた思い出深いグループです。そして、これは女性たちの希望が詰まった、世界でたったひとつのぬいぐるみです。

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1/手刺繍のくまのぬいぐるみ。2/心をつなぐ刺繍のハート型クッション。3/ユーモラスな猿の木製人形。4/女性たちによる表現力豊かな刺繍。5/腕が動かせる猿の刺繍ぬいぐるみ。

Birdcage from Nigeriaナイジェリアの鳥かご

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現地の鳥かご文化

この鳥かごは椰子でできており、ナイジェリアのヨルバ族によって作られました。現地の言葉でクークー(Kuku)と呼ばれています。ナイジェリアではそこかしこで鶏が放し飼いにされています。安くて飼育が簡単で、他の家畜に比べて成長が早いので、庶民にとってはありがたい存在です。野良鶏かと思いきや、どの鶏にもちゃんと持ち主がいて、足にしるしの布切れを巻いたり、羽に色をつけるなどして自分の鶏を見分けています。外敵から守るため、夜になると持ち主は雛を鳥かごに入れます。

ヨルバ族のある村でたまたま見つけたこの鳥かごは、村の大人や少年達が農業や家の手伝いのかたわらに作って売っているものです。農業で生計を立てる彼らには、鳥かご作りもだいじな収入源のひとつです。ブッシュに生える椰子を細く裂き、慣れた手つきで編みあげます。一般家庭では小さな鳥かごで十分ですが、市場では鶏売りが特大サイズの鳥かごをいくつも並べて中の鶏を売っています。

こだわりのかたち

今回、飾り用としてSololaオリジナルの小ぶりの鳥かごを作りました。実用の鳥かごはもっと大きくてずんぐりした形が一般的ですが、Sololaのためにすっきりしたテント型を作ってもらいました。お手元に届きましたら、是非まずかたちを味わってみてください。毎日見るのもたのしく、10年後20年後に見てもちがった良さが見えてくるような、そんなかたちの鳥かごです。かたちを楽しんで頂けたら、つぎはお手に取ってみて下さい。使い道はアイディア次第で広がります。たとえば、にんにくの保存かごや、中に這性植物を入れるとガーデニングの鉢カバーになったり、中にクッションを入れれば子猫用の猫つぐら、などなど使い道を見立てるのも楽しみのひとつです。LEDライトを入れて吊るせば、ランタンとしてもお使い頂けます。編み目から漏れる光がとてもきれいです。かごを吊るす専用のハンガーも販売しています。

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1/色々な使い方ができる鳥かご。2/鳥かごを編む村の少年。3/LEDライトを入れるとランタンに!